名坂峠の途中に「しんぼちの湯」がある。 その昔より岩石の割れ目から湧き出る清水が湯の花に似ているので、村人達は、「しんぼちの湯」として語り継がれてきた。 成分については確かではないが、深い淵のあったことは確かである。 元応二年八月山火による水山不動堂焼失の際に火の玉(尊像)が坤(こん)の方(南西)嶽を経て「しんぼち」に飛んだとの伝説もある。