各笛のジゴト(擬声的に表したもの)  

ジゴト(笛の音を擬声的に表したもの)

笛(曲)は、次に示すものを繰り返して奏することによってできている。原則として3回繰り返し次の所作に移ったり次の笛(曲)に変わったりするが、演目によってはもっと吹くものもある。 各演目のメインとなる笛は、4に示されるもの(各演目に固有の笛)であり、ストーリーが終わるまで奏される。ただし、表そうとしている獅子の気持ちや演技する内容によって、音の強さや速さを変える場合がある。
 実際に獅子を見た人でなければ、ここに書いたジゴトだけでメロディーを理解することはできないと思われます。また、笛の穴の押さえ方を数字で表したものも一部にはあると思うが、これについてもこの表記だけで細かなニュアンスを想い描ける人はいないのではないでしょうか。
※五線譜に完全に書き表すことができるかどうかは、専門の人に聞いてみたことがないのでよく分からないが、いずれにしてもメロディーがどのようなものであるか知るには実際に聞いて見るしかないであろう。
一般的な演目での笛の吹かれ方は、数字の1から9の順になりますが、主要な部分を占めるのは4の各庭(演目)の笛です。

1 渡り拍子(大丹波では道中笛)…舞庭への入場の笛
トーリロッターヒーヒャーアヒャーローヒャニ
ヒャーアヒャーローヒャーロホートーヒャローホーヒ
トーリロッターヒャーアヒャリローヒャーアヒャローヒャーアヒャー
トーリロッターヒャーアヒャリローヒャ・ヒャロヒャニ

2 ブッ揃え(大丹波では太鼓揃え、名栗では揃い)…三匹の獅子が一列に並び、呼吸を揃え舞の準備をする
トーホホニーヒャーアヒャーニヒャヒャーロホニヒャニ
ヒャヒャーロホニートトローヒートリローヒャーロヒャー
ヒーイ  トーホヒーヒイートトローヒートリローヒャーロヒャー

3 出始(名栗では出端)…女獅子が向きを変え少しずつ舞に入っていく
ヒャヒャーロヒャーアヒャートー  ヒャヒャーロヒャーアヒャートー
ヒャヒャーロヒャニーヒャヒャーロヒャニーヒャヒャーロヒャーヒャートートー
ヒートリロッターヒートリロッタ  ヒートリロッタリロー
トーヒャーリロトーリロッタ  ヒートリロッタリロー

−−−−−−−−−−−−固有な出始をもつもの−−−−−−−−−−−−−−−−
 御幣懸りの出始
トーホホニヒャニヒャニヒャヒャーロホニヒャニヒャ
ヒャヒャーロホニトウロヒーヒイトウローヒャーロヒャー
トーホヒーヒイートウロヒーヒイトウローヒャーロヒャー

 三拍子の出始
トッピーピーヒャーロトーヒャヒャーロヒャニ
トッピーピーヒャーロトーヒャヒャーロヒャニ
トーヒャヒャーロトーヒャヒャーロトーヒャヒャローホーヒ
ヒャヒャーロホヒトーロヒートリローヒャーロヒャー
ヒャヒャーロホヒトーロヒートリローヒャーロヒャー

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
4 各演目(庭)の笛…全てが固有な笛を持ち、ストーリーが演じられる
 御幣懸りの笛
ヒャヒャーロニーヒャヒャーロ  ヒャヒャーロニーヒャヒャーロー
トーホヒートーホヒ  トーホヒーヒイートトロヒトリローヒャーロー
トーホヒーヒイートトロヒトリローヒャーロー

 花懸りの笛
ヒャーロホーホーホヒヒャーロホーホーホー
トートートーヒャア・ヒャアトートート
ヒャーロホーホーヒヒャーロホーホーホー
トートートーヒャア・ヒャアトートート
ヒーイヒーイヒーイヒーイ

 三拍子の笛
 (1)(遊ぶ)
ヒーヒートヒーホホ  ヒーヒャーロヒャニ
ヒーヒャーロヒャーロホー  ホヒヒャロヒャニ
トーホヒートトーリロートヒトローリロー
トーヒャヒャリローヒャーロホ  ホヒヒャロヒャニ

 (2)(ねむり)
トーヒャラコートーヒャラコヒャーヒャロヒャーヒャ
トーホヒートーヒャラコ  ヒャーヒャロヒャーヒャ

 (3)(回りっこ)
トーヒャラコヒャロヒャ  ヒイトーヒャラコヒャーロヒャ  ヒー 
トーヒャラコヒャロヒャ  ヒイトーヒャラコヒャーロヒャ
ヒーチョーヒーチョコチョ  ヒーチョヒーヒャラコヒャーロヒャ

 竿懸りの笛
ヒャーロホーホーホヒヒャーロホーホーホ
トーヒャーアロヒャーヒャー・ヒャアヒャアロヒャーヒャ
ヒャーロホーホーホヒヒャーロホーホーホ
トーヒャーアロヒャーヒャー・ヒャアヒャアロヒャーヒャ
ヒー  チョウチョコ  チョウチョコ  チョウチョコチョ
チョウチョコ  チョウチョコ  チョウチョコチョ  ヒー

 女獅子隠しの笛
ヒーヒャーロヒャーロ  トヒヒャーロヒャーロ
トーヒイヒャヒャリロトーホヒーイ  トーヒイヒャヒャリロトーホヒ
トーホヒートロロトロロ  トーホヒートロロトロロ  トロロヒャーロヒャーロ

 太刀懸り(白刃)の笛
ヒートヒトーリロートヒートヒートーリロー  トーリーロヒャーリロー
ヒートヒトーリロートヒートヒートーリロー  トーリーロヒャーリロー
ヒーイヒーイヒッヒィヒ

5 歌の前の笛…次の歌を導く笛
トーヒャラコートーヒャラコーヒャ・ヒャロヒャニ  ヒャニ
※大丹波では、最後の部分が少し違う。

6 歌
  御幣懸り これの御門へ来てみれば たたみついぢで建てた門かな
  花懸り   これのお庭へ来てみれば 黄金小草が足にからまる
  三拍子  1 これのお庭の牡丹の枝を 一枝たおめて腰を休めろ
         2 磯村の宿の娘に目がくれて 居るにゃ居られずいざや立たいな
         3 これの古木が実をもちて 黄金あしだで壺をながめる

  竿懸り   廻れや車廻れや車 早く廻りて関に止まるな
  女獅子隠し思ひもかけぬ朝霧がおりて そこで女獅子が隠されたよな
  太刀懸り  この獅子は悪魔を払ふ獅子なれば 余り狂うて角なもがすな
7 歌の後の笛…歌の後に吹く笛。獅子は中央に輪になって集まり、終盤の舞に入っていく。
ピーヤオッターオッタラタ  ピーヤオッターオッタラタ
ピーヤオッターピーヤオッタ
ピーヤ  ピーヤ  ピーヤオッターオッタラタ
ヒーチョーヒーチョコチョ  ヒーチョーヒーヒャリロヒャーロヒャ

−−−−−−−−−−固有な笛を持つもの−−−−−−−−−−−−−
 御幣懸かり 歌の後の笛
トーヒャヒャラコートーヒャヒャラコー  トーリロッターオッタラタ
トーヒャヒャラコートーヒャヒャラコー  トーリロッターオッタラタ

 三拍子 歌の後の笛
トーピーイピーヤオッターオッタラタ  トーピーイピーヤオッターオッタラタ
ピーヤオッターオッタラタ
 二・三つ目の歌の後は上記に次の節が加わる。
ピーヤオッターオッタラタ  ピーヤピーヤピーヤオッターオッタラタ
ヒーチョーヒーチョコチョ  ヒーチョーヒーヒャリロヒャーロヒャ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
8 散らし(名栗では岡崎)…最後を締めくくる舞。観客の中にも入り込んで自由にのびのびと狂う。 この後、獅子は最初の揃いと同じ体形で一列に並び、最後の舞を行う。
トーホホニーヒャーロヒャーアトーホホニーヒャーロヒャ
トーホホニートーロヒートーヒャーロヒャロヒャー
トーホホニートーロヒートーヒャーロヒャロヒャー

9 渡り拍子…退場の笛(入場の笛と共通)  散らしの最後の笛をピーッと高く吹いて舞を終了し、この渡り拍子の笛で退場する。
  1に同じ


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